夜間頻尿は、おしっこに関連する症状の中で最も生活への支障が大きい症状のひとつです。その原因は、夜間多尿(夜間に腎臓で作られる尿量が多い)、膀胱容量の減少(前立腺肥大症や過活動膀胱など)、睡眠障害の3つに分けられ、複合的に関与します。
1.夜間多尿
就寝中にも関わらず、腎臓でたくさんの尿が作られます。24時間尿量のうち就寝中の尿量が 33%以上であれば、夜間多尿と診断されます。以下に、当科で主に行っている治療方法を掲載します。
生活指導
水分と塩分の摂取量を適正になるよう指導します。また、適度な運動による効果を見込めます。
薬物治療
高血圧に合併することが多いため、高血圧治療の一環として利尿薬を使用することがあります。
2.膀胱容量の減少
3.睡眠障害
加齢とともに睡眠状態は変化します。具体的には、健常者であってもぐっすり眠れる時間は短くなり、浅い睡眠と途中で目が覚める時間が長くなります。夜間頻尿の治療では、睡眠状態に応じた眠り方の指導や適切な睡眠薬の使い方などが大切です。